第三回
『寿司ガイスター』ヴァリアントの巻
うひょー、ここまで連勝でドイツゲーマスターへの道を着実に歩んでいる感じがする今日この頃、もうアヤなんかには負けないぴょー。
…うふふふふ。
大口叩いていられるのも今のうちだけよ。今日は前々回のリベンジを申し込ませて頂くわ!
前々回って、またガイスター?
そう、ガイスター。でもただのガイスターではなくってよ。
桜小路家推奨のヴァリアントルール『寿司ガイスター』で勝負よ!
…sushiガイスター?
なんだかよくわからんが、おばけのコマの代わりに寿司使ったりするのかの?
その通り! 通常のコマに代わって握り寿司を使うわ。8つの手駒の中には4つの悪い寿司を織り交ぜておくの。そして、ここが重要なんだけど、相手のコマを取ったら、必ず食べなくてはいけない! これがルールよ。
それで、その“悪い寿司”って…もしかして
当然ワサビてんこ盛りの寿司のことね。
ドイツゲーマスターを目指すタカシのことだから、まさかこの勝負、引き受けないとは言わないわよね!
フフフフフ、いまからアヤがワサビに泣き咽る姿が目に浮かぶぴょー。
オッケー! 早速勝負よ!
パック寿司とワサビは既に買ってきてあるわ。ホントは我が桜小路家ではお抱えの職人がその場で握ったものを使うんだけど、まぁ致し方無いわね。
自らの首をしめているとも知らずに…
アヤ…不憫な子…
ハッ。
ジャン・レノばりにワサビを喰らわせてあげるから覚悟しなさい!
明日からタカシのあだ名はユベールに決定よ! ※
それじゃぁ、まずワサビ寿司を作るところから始めるのじゃな。
ホレ、お互いに見えないところで任意の4個の寿司にワサビを詰め込むのじゃ。
そう。悪い寿司の区別と、寿司の向きが分かるように自分の向きからだけ見える目印を付けておくといいわ。ご飯粒とか、少量のワサビとかね。
ガイスターのデッキをそのまま使うなら、寿司臭くならないように今のうちにラップしておこうかの。
んー、調子に乗ってワサビてんこ盛りにしてみたけど…コレ、吹くぞ、きっと。
あんまり乗せすぎちゃうと見た目で看破されちゃうから注意が必要ね。
準備も出来たようだし、始めましょうか。
(まずは様子見でアヤの出方を伺ってみるぜー)
むー、慎重な出だしじゃなー
(タカシには悪いけど、ここは場数を踏んだ私が有利ね。見た目で看破されやすい白身系、あのイカはセーフと見たわ。それに表面積の少ないアナゴもセーフね) じゃぁ私から流れを変えてあげる。そのイカをいただくわ!

どうぞどうぞー
上品に嗜むのが淑女の礼儀よ… (モグモグ)
ってボフゥッ
うわッ 汚ッ
どこが淑女だ! こら!
耳とか鼻とかから空気の流れが見えたぞ
……んんんんんんんんーッ!!!!
(…ッハアァ……ぜぃ…ぜぃ…ッ)
…やるわね。目視できない所に上手く練りこんでいたとは、油断したわ!!
シャリの部分に巧く注入しておったようじゃな。チューブわさびの効能かのう。
なんだかなー。オイラはそのタマゴをいただくぜー。(モグモグ)
ってゴフッ
ちょっと、今鼻からご飯粒出てたでしょ。
修練が足りないわよ!
なにか、双方ともに大ダメージって感じね…
タマゴにワサビって、寿司なめとんのかッ!
江戸っ子はそんなことしないぜーッ!!
江戸っ子になった憶えは無いわね。(ということはタカシのタマゴは安泰ね)
では私もタマゴを頂くとするわ(モグモグ)
ってブホァッ
あんたもかいッ!!
いや、戦略だし。
お互いさまだぴょー
次はマグロの赤身を頂こうかしら(モグモグ)
ってアワブァッ
隅っこのアナゴをいただくぜ〜(モグモグ)
ってウワラブァ
なんか、北斗の拳の断末魔みたいになってきたのう。
ここでクリスタルキングでも流しておこうかの。JAS○ACが怖いので歌詞は書かんけど。
次の1ターンが今宵の私達の勝敗を決する最後となるわね。
受けるがいいわ! 私の全身全霊の選択をッ!! 最後はまたもやマグロの赤身ッ!!
アヤ…それって負ける人のセリフ…
(モグモグ)… グボアァッ
…つ、強くなった…わね… (ガクッ)
アヤ…オマエは最高の弱敵(とも)だった。
うぴょー。
んー、なんつーかお互い失うものの大きい戦いだなー。
最後に一言でまとめるとするかの。
えぇっと、
食べ物は大切にしましょう。ってことで。
つッ、次こそはサンファンで勝負よッ!!
次は【サンファン】で勝負!
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タイトルロゴ
キャラクター紹介
【タカシ】
主人公。最近ドイツから転入してきたモニカの気を引くため、という不純な動機でドイツゲーに熱中。熱血漢で馬鹿。
【アヤ】
ドイツゲームに詳しいお嬢様。ことあるごとにタカシに食いかかる。「だったら○○で勝負よッ!!」が口癖。
【モニカ】
最近日本に転校してきたドイツ人少女でクラスの人気者。家族そろってドイツゲームが好き。
【ハカセ】
ドイツゲームにむちゃくちゃ詳しい、いい年こいた大人。小学生に混じってドイツゲーに興じるダメな人。本名が博士(ハカセ)
ゲーム説明
タイトル ガイスター
原題 Geister
メーカー Drei Magiel
プレイ人数 二人
対象年齢 10歳以上
プレイ時間 20分
価格 \2,600- [購入]
※迷作映画『WASABI』にてジャン・レノ扮する主人公ユベールが生ワサビを美味そうに食べるシーンが有名。あの映画の見所は同所とヒロスエの可愛さのみですが、筆者は北京原人と並んで大好きです。オススメはできませんが…